両角レディースクリニックは、体外受精、顕微受精などの高度生殖医療を中心とした不妊治療専門のクリニックです。

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技術について

Technology

先進医療技術

現在以下の8つの先進医療技術が実施可能となっております。
※先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度の医療技術を用いた療養のうち、公的医療保険の対象になっていないものです。

●子宮内膜刺激術(SEET 法)

●タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養

●子宮内膜擦過術(スクラッチング)

●ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術(PICSI)

●子宮内膜受容能検査(ERA)

●子宮内細菌叢検査(EMMA、ALICE)

●子宮内フローラ検査

●二段階移植

スプリット培養

培養成績は培養液で大きく異なります。スプリット培養とは2種類の培養液を用いて胚を培養する方法です。調子が悪い培養液をより早い段階で見つけることができ、すぐにもう一方の培養液に切り替えることができます。スプリット培養を行うことで、次回の培養の際により適した培養液を用いる事ができます。

スプリット培養は全ての胚培養で行っております。

エンブリオ・グルー

当院では、胚移植の際にエンブリオ・グルー(受精卵接着剤)という培養液を使用しております。

エンブリオ・グルーはヒアルロン酸を豊富に含む培養液です。ヒアルロン酸は卵胞液、卵管分泌液、子宮腔内に自然に存在しており、移植に用いられる培養液の粘度を上げて、胚が子宮内膜と接着するのを促すのではないかと考えられています。

Embryo Glue® は FDA(米国食品医薬品局)に認可されており、本薬剤は受精卵に対して安全であることがわかっています。

ポロスコープ

Polscope(ポロスコープ)は、卵子の紡錘体(spindle)という部位を可視化してICSIを行う方法です。

ICSIを行う直前の卵細胞には、紡錘体という細胞にとって非常に大切な染色体の集合体が存在します。
通常の顕微鏡と光学システムではこの紡錘体を視ることはできないため、Polscopeでは紡錘体を確認しながら行うことで、最適なICSIのタイミングを見極め、紡錘体を傷害せずにICSIを行うことができます。

メリット

特殊なフィルターとレンズを用いることで紡錘体を可視化(透かして見ることが可能)することができるため、紡錘体の一を確認しながらの顕微授精が可能となり、顕微授精の効率、確実さ、安全性を高めることができます。
また、紡錘体の確認ができない場合は、卵子がまだ成熟していないケースがあり、少し時間をおいてから再度成熟しているかの確認を行い、顕微授精を施行する事で受精率の向上を期待する事ができます。

※顕微授精の際のリスクはかわりません。

ザイモート

「ザイモート」とは精液処理法の一つです。

通常は密度勾配遠心法という遠心分離によって精液の処理を行っていますが、ZyMōt(ザイモート)スパームセパレーターとは、特殊なフィルターと精子の運動性を用いて、良好運動精子を回収する方法になります。
スパームセパレーターでは、フィルター下部に精液、上部に培養液を静置し、フィルターの8μmの穴を通り抜けて上部に泳ぎ上がってきた運動精子を回収する方法です。
細い穴をくぐり抜けなければ上部に到達できないため、頭部に奇形のある異常精子等は排除され、運動性の高い精子のみの回収が可能になります。
また、遠心分離による精子に与える要因が少なくなります。
それにより、DNA断片化や酸化ストレスの掛かっていない状態のいい精子の獲得率が上昇します。
デメリットとしては従来法よりも精子調整後の精子回収量が少なくなってしまうという点です。

アシステッドハッチング

アシステッドハッチングの写真

アシステッドハッチングとは胚(受精卵)が着床できるよう透明帯から脱出するのをアシストする方法で、具体的には透明帯の一部を薄くしたり切開したりする技術のことです。現在主に機械的切開とレザーによる切開の2種類の方法が用いられています。

機械的切開は、物理的に透明帯の部分に針を刺し、胚を押さえている反対側のピペットのヘリに透明帯を押し付けることで、確実に透明帯の切開が可能となります。

レーザーによる切開は、半導体レーザー(赤外線を使用しており、DNA 障害が少ないとされています)を用いて透明帯にピンポイントに照射するため、胚には影響がないといわれています。

リスクとしては、ハッチングした際に内部細胞塊(胎児になる部分)が2つに分かれてしまい、双子になる確率がわずかに上がるといった論文もあります。

戦略的に先に良好な胚を多数凍結する事を目指します。またアシステッドハッチングは原則全症例に行います。

当院では、採卵後一旦胚の凍結を推奨しております。その理由として、若いうちに良好胚を確保する、二人目や三人目も視野に入れて凍結しておく、新鮮胚移植と比較して妊娠率が高くなる、副作用が起きにくくなるといった点が挙げられます。

具体的に説明すると、新鮮胚移植では卵巣刺激によりホルモン値のバランスが崩れて子宮内膜の状態が普段とは違うため着床しにくい状態になっています。特にクロミッドを用いると子宮内膜が菲薄化します。

その一方で新鮮胚移植を推奨するケースもあります。高齢になり凍結や融解する事が胚へストレスを与えるケースもあります。その場合には新鮮胚移植を行います。この場合にはレトロゾール(フェマーラ)を用いて子宮内膜を厚くしながら初期胚を2個移植する方法をお勧めしております。

この辺りは年齢や過去の治療経過が関係するため診察の際に担当医にご相談下さい。

当院の妊娠率

グラフとノートの写真

開院からの妊娠率(各年毎)をまとめました。

年齢ごとに初期胚(3日目)、胚盤胞それぞれの妊娠率、胚盤胞のグレード別の妊娠率も掲載しております。

流産率に関しても掲載しております。

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